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空の追憶の果て。 ―Wishes upon the sky―

自他共に認める永遠の146センチの創作・エンタメブログです。おもに小話や短編、その他創作などをのんびりと更新していくことになると思います。なお、小説類は転載・持ち帰り禁止です。


Smiler Maker 【New Long Novel】





――その人は、笑顔をつくることが仕事だった。




朝起きて、ベッドを直して、きちんと揃えたスリッパをはいて、
洗面台へ行ってまず、一つ笑顔。

「おはよぉ、」

それからキッチンへ行って、スリッパをぺたぺたさせながら目玉焼きをつくろうと冷蔵庫から卵を取り出す。
…少し考えて、今日は特別な「目玉」にしようとふたつ手に取る。

 フライパンはこの間お気に入りの空色を買ったから、それを使おうと戸棚を開ける。
鼻歌なんて唄って、勢いをつけて開けたらひざにぶつけてしまった。痛い。

 一瞬だけ、しかめっつら。痛さにちょっと涙がにじんだけれど、
朝だからぼんやりしてあくびしたってことにして、再び気を取り直す。



  …目玉焼き(今日は特別に2つの双眼)ができる頃には、
       もうすっかり、そう、スマイルメイカー。




 その人は、笑顔を「つくる」ことが仕事だった。
色んな人に笑顔を配る。つくる。与える。つくる。
 その人は、「笑顔をつくる」ことが仕事だった。
それがその人だから、みんながその人の笑顔を求めるから、それがお仕事だから。
笑う。どんなに辛いことがあっても、悲しくなっても、
寂しくなっても、叫びたくなっても、……笑うのだ。





The Prologue of Smiler Maker





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